私が勤める「株式会社一の坊」が2023年度省エネ大賞を受賞することとなりました。
そこには、約6年間の地道な努力の積重ねと会社内の協力体制の二つが存在したからこそ、成功の扉を開くことができました。
初めにやること
省エネ活動を組織的に実行するためには、事業計画を作成し、予算を獲得して、設備投資を実行し、省エネ成果を評価する必要があります。
このために初めに手掛けることは、人・物・金を揃えることになります。
人を揃える
一人では実行できる範囲は、すぐに限界が出てきますので、新たな事業を立ち上げるためにプロジェクトチームを作るのが一般的な方法ですが、中小企業では、今の業務で手一杯でプロジェクトチームに社員を割く余裕はありません。
そこで、既存組織で似た業務手順を行っている組織の業務系統に省エネの観点を付加することで成り立つ様に組み立てていきます。
例えば、私の会社では、修繕業務を行っている施設管理業務の系統は、設備の更新も行っていますので、その業務処理の枠組みに、省エネの観点を取り入れた事業形態にしていきました。この中で、私は会社の省エネ担当者となりました。
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物を揃える
省エネ事業に取り掛かるためには、どんな設備投資が有効なのかを知る必要がありますので、効果的な省エネアイテムを揃える必要があります。
この省エネアイテムは、省エネ率・投資回収の目安を概算で押さえることで、次のお金につながりますので、大事になります。
金を揃える
省エネを行うためには、お金を掛けずに出来る設備運用(照明の間引き、照明・空調・換気扇の運転時間の見直し)だけでは限界がありますので、設備投資を行うために必要な資金を確保する必要があります。
ここで、効果を発揮するのが、「物を揃える」で集めた省エネアイテムで、投資回収の目安になります。
私の会社では、投資回収目安(6年以内が最低条件)を示して実際の省エネ効果を計測した結果を役員報告することで、投資回収できることを証明しながら事業規模を拡大していきました。
①直ぐ目に見える形から省エネ事業をスタート
投資回収1年の「浴槽循環ポンプのインバータ化」を行い、省エネ改修成果を1年以内に役員報告して、省エネ事業の継続的な実施を承認して頂きました。
②補助金利用で投資回収年数を短縮しながら省エネ事業を継続
空調更新・照明LED化を補助金を利用して事業化することで、投資回収3年以内の省エネ成果を出し、年度予算事業の中に定着させていきました。
③再生可能エネルギー利用で集客と社会貢献に不可欠な事業に昇華
再生可能エネルギーの温泉廃熱利用システムを補助金を利用することで、投資回収6年以内の省エネ成果を出し、温泉宿としての付加価値向上の一つの柱になりました。これで、省エネ事業は継続事業として定着化し、必要な予算獲得ができるようになりました。
事業のサイクル化
人・物・金が揃ったら、後は永遠に続く事業としてサイクル化することになります。
省エネ大賞の表彰式
2024年1月31日に資源エネルギー庁長官賞を受賞しました。
真ん中で賞状を持たせてもらっているのが、会社で省エネ担当をしている私です。真ん中で撮らせて頂き、社長ありがとうございました。
省エネ大賞アワードコーナーへの出展
2024年1月31日~2月2日まで、東京ビックサイトで開催された展示会への出展状況です。
初めてのことで緊張気味です。
新聞に掲載
一生に一度の機会を得ることができました。
宮城県地方紙の河北新報(2024年2月6日朝刊)で、写真入りで取り上げて頂きました。
私一人の力ではなく、会社の方々のご協力・ご指導の成果と思っております。
まとめ
皆が力を合わせて行動し続けていると、成果が後から付いてくるものだと、改めて認識した次第です。
一人で困難に立ち向かうのではなく、周りの協力を得ながら行動することで、やがて大きな壁を乗り越えられるものだと痛感しました😊positive smile